1ヶ月に10万人が訪れる真壁のひなまつり
桜川市で2月4日から3月3日まで行われた真壁ひなまつりの最終日3日に行ってみました。
「寒い中、真壁に来る人をもてなそう」と真壁の住民の方々が考えたお祭りで、1ヶ月間にわたり町中の家や店などにたくさんのお雛様が飾られます。
今回参加したお店や一般のご自宅は215件にもなります。和の文化・和む心・人の和」を広げたいとの想いを込めて「和の風」を名付けたこのひなまつりは、歴史を感じさせる街並みと華やかな彩りのひな人形で、日本情緒をたっぷりと楽しむことができます。
江戸時代の雛人形
家庭で大切に保存されていた江戸時代から現在までさまざまな時代に作られたひな人形は、ひとつつひとつ表情も異なり、見るものを飽きさせません。
潮田家に飾られていたひな人形は江戸時代のものです。話を伺うと、江戸時代のひな人形は顔が面長でタマゴ型なのが、特徴とのこと。
【潮田家のひな人形】
旧真壁町は、江戸時代に非常に栄えていて多くの店で蔵を持っていたそうです。蔵は湿度・温度が一定なので、その蔵で大切にひな人形は保管されていたので、状態が非常に良いそうです。
また、旧真壁町は戦時中にあまり空襲の被害を受けなかったために、ひな人形を先祖代々引き継いで保管されている方が多くいるとおっしゃっていました。
【高浜商店のひな人形】
石の町ならではのひな人形
旧真壁町はみかげ石の産地として有名です。真壁石材組合が作った石のひな人形が並んでいました。一体が約一週間かかるそうです。
細かい部分も丁寧に削られていて非常に滑らかな作品でした。
下の立派な石のひな人形は、約10年前に茨城県真壁石工技能士会がつくりました。一人でつくったわけではなく、会員が一人一体ずつつくって完成させたそうです。
地元小学生が参加した和の風流し雛
地元の小学生が折り紙でつくったひな人形を山口川に流す和の風流し雛。まず、神社に集まり、10時40分にご祈祷を行いました。
きちんと正座して真剣な小学生たち。
そのあと、11時30分に山口川に行き、いよいよ川に流します。ワクワクした表情の生徒たち。合図とともに川に流します。
途中で流した舟が枝に引っかかり悲鳴が...そのとき、写真を撮っていた方が枝で舟を救出して歓声があがりました。
和の風流し雛を見ようと多くの人が山口川に来ていました。一眼レフやデジカメ、スマホで皆さん写真を撮っている方が多くいらっしゃいました。
なぜ、写真を撮る方が多くいらっしゃったかというと『フォトコンテスト』があるからです。最優秀賞は最高5万円分の商品券がもらえるとのこと。
応募期間は3月23日(月)なので、真壁のひなまつりにご参加された方は、応募してみてはいかがでしょうか?
詳しくはこちらをご覧ください。
真壁のひなまつりの準備は半年前から
今年で13回目を数える真壁のひなまつりは、桜川市経済部商工観光課・桜川市商工会真壁事務所・真壁ひなまつり実行委員会が協力して準備し、開催されています。
2月4日から開催されますが、準備には真壁ひなまつり実行委員会が中心になり、半年前から始められるそうです。
桜川市経済部商工観光課と真壁ひなまつり実行委員会が、去年に参加していただいたひな人形を出してくれるお店・一般の住宅を一軒、一軒回り今年参加してくれるかのを確認します。
どうしても参加数が多いので、時間がかかってしまい参加一覧のチラシ作成期限ギリギリになってしまうそうです。
ちなみに、チラシの印刷代などの運営費は、来ていただいた方が泊める駐車場代や桜川市以外からの参加店の出店料などがそれに充てられます。
「寒い中、真壁に来る人をもてなそう」と始まったこの祭りは、20件ほどの商店が蔵や倉庫に眠っているひな人形をみていただきながら、お茶やお菓子でおもてなししてみようということで始まりました。
いまや参加する店舗や住宅が今年は215件にもなり、メディアにも多く取り上げられています。また、真壁に続けと言わんばかりに茨城県内の他の市町村でもひな人形を使った町おこしが盛んになりました。
一か月に10万人が訪れる真壁のひなまつりは、温かみがあるお祭りでした。
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