部下指導や組織を率いて業務改善を果たすヒントがこのレポートにあります

失敗の共有こそが背中を見て盗むの真意だった

“背中を見て盗め”という古い言葉の真意を盗む?
“あきらめ”の早い?現代人の教育法
成功させようとすればするほど無理がゆく

今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント

 今月のHMレポートは【総務的発想の新戦略経営シリーズ】に続く【改めて“ヒト”と“組織”を考えるシリーズ】第1号として、“背中を見て盗め”という古い言葉の真意を盗む? あきらめの早い現代人の教育法として作成しました。

 初心者は、成功者から『私はこんな失敗をしました。だから皆さんも、そんな失敗だけは避けましょう。そのうち力がついてきます』などと言われると、安心するとともに、がんばってみようと思いやすいかも知れません。

 実際に、『従業員は、成功談を教えるよりも、こんなことがあったと失敗を公開する方が“良く学ぶ”』という経営者の方がおられます。

 そして、それこそが“今の風潮にマッチした教育法”ではないかと言われるのです。

 そこで、そんな経営者の体験を事例にまとめたマネジメント・レポートをご用意いたしました。

 本レポートの内容が、御社マネジメントに少しでもお役に立てば幸いです。

 以下で当経営マネジメント・レポートの一部をご紹介いたしましょう。

次代を担う従業員の現代的な育成方法とは?

1》多店舗展開をするA社の例

 今回ご紹介するA社は、地域で抜群の人気を誇る“喫茶店併設型ケーキ屋”です。

 しかも、経営は“創業者の先代”と後継者の2人が担い、周囲に音楽大学もあって、ある意味で高位安定的なビジネスを営んでおられます。

 もちろん、一般の企業と比較すると“組織は小規模”ですが、複数の店を持っています。

 しかも、そこには、現代組織が持つ基本的な問題の根があるように感じるため、ご紹介することといたしました。

 話はアルバイト募集広告の切り替えから始まります。

2》アルバイト募集から正社員募集への切り替え

 A社では、特に創業者の意志もあり、最近、人材募集をアルバイトから正社員に切り替えました。

 新しい店舗を創りたくても、店を任せる人材がいないからです。

 2人の経営者は、口をそろえて『うちには、資金はあるけど人材がいない』と言われます。

 ただ、どういうことなのか、もう少し詳しく見ておきたいと思うのです。

3》A社の3つの店舗構成

 A社には、3つの店があります。そして1号店に創業者と後継者がいます。

 そこは、他店では作れない種類のケーキの工場にもなっているのです。

 2号店と3号店の店主は従業員ですが、2人ともアルバイトから仕事を始めた人達です。

 以前、正社員の採用も考えたのですが、『ケーキ屋はケーキが好きじゃないと務まらない。ケーキを作って売りたいという情熱の有無を確かめるには、店にとっても本人にとっても、アルバイトから始めるのは一番だった』と2人の経営者は言われます。

 しかし、“過去形”の言葉が示すとおり、今では過去の話になっています。いったい何があったのでしょうか。

現代人を表面的にとらえた時に見える傾向

1》今の若い者は・・・

 創業者は、『今の若い人には、仕事を習う習慣がない』と言われます。

 いわゆる“親方の背中を見て学ぶ”というところまで行かなくても、たとえば、ケーキのスポンジの焼き方を教えているのに、生クリームの作り方へと先を急ぎ、1つ1つの技を確立しようとしないということのようです。

 『私たちの頃は、“なぜこんなことを…”と思う仕事をずっと積み重ねてきた。それでも師匠が“よし”と言うまで忍耐した。その姿勢が今の人にはない…』ということなのでしょう。

 しかし、機械化が進んだ今、そんなに“技”を極める必要があるのでしょうか。

 そんな質問に対し、叱られてしまいました。

2》試行錯誤が基本だった?

 ケーキは、季節ばかりか天候によって“味が違う”のだそうです。

 時には“作り手の健康状態”によっても、出来映えが変わります。

 しかも、その“変化”に合わせて、一定以上の品質を保つには、マニュアルなどに頼るのではなく、試行錯誤を繰り返しながら身体で覚えるしかないと言われるのです。

 そのため、正社員を募集し、きちんと将来展望を話した上で修行に励んでもらいたいというのが、A社の新たな考え方なのです。

 しかも、後継経営者には“菓子職人を目指すお子様”がなく、A社自体の事業承継も重要な課題になります。

3》正社員採用には成功したのだが…

 そして、実際に正社員の採用に成功されました。

 しかし、その後が問題だったのです。

 続けて採用した2人の正社員は、2人とも相次いで辞めました。しかも、それは会社や仕事への不満からと言うより、

 『私には無理だ』と自信をなくす結果だったようなのです。

 『成果を急ぐな』と言っても、従業員は自分には『とても務まらない』と元気をなくします。

 そのため、この経営者親子は、ある日、しんみりしてしまったのだそうです。

続きはレポートの中で

 この話は、次のように展開されていきます。

  • 現代人の傾向には“もっと深い要因”がある?
  • 背中を見て盗めという言葉の真意が分かった!
  • 益々重要となる“ヒト”と“組織”の強化視点

 急いで組織力強化(成功)を考えず、組織力を低下させる要因(失敗)から共有する工夫について述べてあります。

 続きはレポートをダウンロードしてお楽しみ下さい。


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