竹を使って家紋や風景画、文字を使った作品にも力を入れている竹夢工房
竹工画は約40年前に竹細工職人であった方が古河地区に広めたアートです。
現在は市内で教室等があり、多くの方が竹工画を学んでいます。
竹工画の色は焼き付けだけで出すところに特徴があります。鉄板の上で温度調整しながら焼き付けることで濃淡で遠近感を出します。
竹の厚みで表情が変化します
竹は若い孟宗竹を使用します。竹工画に使えるように加工しているのは竹夢工房の梅田さんと師匠の野沢さんだけです。
竹を加工する工程は次のようになります。
- 山で竹を切り、そのまま乾燥させる
- 長さを合わせて切りそろえてる
- 割いてかんなをかける
- 乾燥させる(10日程度かかります。)
- 薬剤に漬ける(竹は水分を含みやすい為、カビ止めをします。)
- 乾燥させる(ここまでで1か月くらいかかります。)
- かんなや機械で薄くする(通常は1mm~3mm、薄いものは0.5mm以下にすることもあります。)
薄く削ったものだけでなく古民家等の囲炉裏でいぶされた竹を加工したものや、竹の繊維も材料になります。
売れ筋商品
郷土工芸品展で展示即売も行いますが、ほとんどはご注文いただいてから製作いたします。
-
家紋
サイズ等ご要望を承ります。
-
文字入り作品
0.5mm以下に削った竹を使って製作しました。
-
風景画等
背景の雲も竹を使っています。
竹を焼き付けて陰影を出しています。
展示の時には購入されなかったお客様が後にお電話で注文してくださることがあります。その方の要望を取り入れて制作して喜ばれることがとてもうれしく思います。
文字制作の難しさ
これから制作したいと思っている作品は文字を使ったものです。特に文字の制作にこだわりを持っています。
これは、般若心経を制作したものです。同じ竹から作りますが、この一行はその竹のなかでも同じ節から作ります。違う節を使ってしまうと、そこだけ色が変わってしまうからです。そのため、一行のうち一文字でも失敗したらやり直しです。
文字の配置もまっすぐになるように工夫しています。制作に半年以上かかりましたが、納得のいく作品になりました。
今後は漢詩も作っていきたいと思っています。
現在制作している作品は文字と絵を合わせたものです。これは、その一部です。文字の厚みの部分の色が違っているのが分かりますか?絵の中で右上から太陽の光が降り注いでいるので、厚みの部分で焼き付けをして影を表現しています。
最高の竹工画への挑戦
最初は竹細工と竹工画の市民講座から始まりました。竹工画を始めてから10年経ちますが"これはよくできた"と思える作品はなかなか作れません。
昔からあるもの、竹の温かみと現代にあるものとのバランスをうまく組み合わせて竹工画を極めていきたいと思っています。
現在、竹工画を制作している人は100人程度いますが、皆さんは絵を主にしています。しかし、私は文字を主にして絵画を制作している点で他の方々とは違っているかと思います。絵に関しましても、頭で考えているだけでなく、現地をみて制作するようにしています。
失敗も多々あります。焼き付けだったり、文字がかけてしまったり、失敗は数えきれませんが、"極める力"という言葉を自分の目標として日々精進しています。
工房概要
項目 | 内容 |
---|---|
工房名 | 竹夢工房 |
代表者 | 梅田 文雄 |
所在地 | 茨城県古河市東二丁目23-14 ※所在地は工房とは別になりますのでお問い合わせのうえ、ご来所ください。 |
連絡先 | TEL・FAX:0280-31-1509 |