お茶の種子を使った粉末茶

　茨城県には３大銘茶として、奥久慈茶、古内茶、猿島茶があります。その中でも猿島茶は改良を重ね、香りが強くコクがあるのが特徴で、県内で一番多く生産されています。

　猿島茶の老舗製茶店の野口徳太郎商店では、「お茶を通じて全人類の健康のお手伝いをさせていただくこと」を目的に新たなお茶文化創造に取り組んでいます。

　お茶のブランドとして有名なのは静岡や九州のお茶になってしまいます。野口徳太郎商店では「茶の種子・花」といった、他では扱っていない商品を研究開発・販売しています。

　「花」は"花茶"として販売しています。とてもフルーティーなお茶です。「新しいお茶文化の創造」をコンセプトにオープンしている野口徳太郎商店のカフェでは食前茶として飲んでもらっています。

　茶の種子の収穫にはたいへん時間がかかります。茶の花は10月くらいに満開になります。そこへミツバチを飛ばして受粉させてから１年半後に茶の実ができます。その中に種が入っています。その種の殻をむいて中の果肉をお茶の葉にコーティングする特許製法を持っています。

5代目富太郎の想像力

　約20年前に5代目富太郎氏は埼玉・静岡のお茶店と共同開発して粉末茶を日本で初めて製造しました。

　"21世紀になるときにどんなお茶が売れるのか"、"環境にやさしいものが主流になるのではないか"それなら粉末が最適だと考えました。当時は通常の葉っぱのお茶やドリンクはありましたが、その市場には「粉末」というものが必須になると考え、研究を続けているのです。

　市場ができると他社も同様の製品を出してきます。そこで種子の栄養素を生かした特許製法で製品化した「茶の種子茶」を販売しました。

　通常の茶園では生産されていない「お茶の種子」の栄養に注目し、研究開発された商品が「茶の種子」シリーズの粉末茶です。

茶の種子茶いいところ

1.オレイン酸が豊富（茶の種子緑茶）

　物性脂肪や乳製品には飽和脂肪酸やコレステロールが多く含まれます。こうした食品を摂り過ぎると、血中の悪玉（LDL）コレステロールが過剰に増加します。悪玉（LDL）コレステロールが増加し酸化すると、血管内壁にコレステロールが付着し、血管を塞ぎ、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を引き起こします。

　オレイン酸は、善玉コレステロールは減らさずに、動脈硬化や生活習慣病の原因とされる悪玉コレステロールを減らすといわれています。

　そのオレイン酸が同じ茶葉を使用した粉末茶と比べて約3.5倍も含有しています。

2.ビタミンE（α-トコフェロール）が豊富

　ビタミンEは、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつです。ビタミンE作用をするトコフェロールという物質には数種類ありますが、このうち最もその作用の強いのはα（アルファ）-トコフェロールです。

　ビタミンEは若さや美容の栄養素ともいわれ、血管や内臓の老化ともいわれる「体の酸化」を抑えてくれます。肩こりや冷え症、しもやけ対策に有効な成分です。通常の茶葉にもビタミンEは含まれていますが、脂溶性ビタミンのため、急須でお茶を入れるとき、まったく茶葉から抽出されません。

　そのビタミンEがオリーブ油の役50倍となっています。

3.その他の成分

　カテキン、リノール酸、ビタミンA・C、カルシウム、鉄分、カリウム、食物繊維、その他各種ビタミン、ミネラルなど栄養素が含まれています。

4.粉末だからできること

　・塩と合わせて抹茶塩
　・お茶漬けに
　　等々、いろんな使い方が出きます。

5.簡単

　急須を使わなくても、お水・お湯をを注いでいつでも飲めます。

　現在は石臼で挽くことによって、とても味わい深くなるように製造していますが、粉砕方法、製造過程によって味が変わってきます。より良い商品、お客様が納得して買ってくださる商品をご提供できるように、日々、研究しています。

新しいお茶文化の創造

　お茶を愛するすべての方へお茶の新しい飲み方・食べ方を提案しております。主役となるお茶は、火鉢に鉄瓶でじっくりお湯を沸かせ淹れた贅沢なものや厳選されたおいしいお茶を、また、お茶との相性も抜群な本格和スイーツなどを取り揃えております。

　自分で開発した商品を直接お客様へお届けしたい。お客様の要望や声を大切にしたい。このカフェはそれを可能にする場でもあります。

今後の挑戦

　茨城県産にこだわった抹茶づくり、農薬を使わない等のシステムを全面的に変えた新しい抹茶づくりに挑戦したいです。現在、抹茶づくりに向けた茶の木の栽培や石臼の開発に取り組んでいます。ゆくゆくは海外進出を目指しています。

アクセスマップ

株式会社　野口徳太郎商店：茨城県猿島郡境町1144