筑波山の麓にある飯島アクアポ二クスの代表・飯島朗

筑波山の麓にある飯島アクアポ二クス

水耕栽培でもりもり栽培されたフリルレタス

 飯島アクアポ二クスは気候の穏やかな関東平野、筑波山の麓のつくば市の国松でチョウザメの養殖と「 アクアポニクス 」を行っています。


 「アクアポ二クス」とは水産養殖と水耕栽培とを一体化させたこれからの新しい理想的循環システム/ミニスケールでの持続的生態系を構築するシステムです。


 将来的には地の産物を用いた農水産加工品の開発と販売等々、種々の新規事業を展開すべく研鑽しております。

絶滅危惧種のチョウザメの養殖

飯島アクアポ二クスで養殖されたチョウザメ。2015年1月の段階では、まだ食用として世に出していませんが、2017年頃には今の養殖しているチョウザメも大きくなるので食用として売っていきたいと考えています。

 2010年9月にチョウザメ産業のプロジェクトを始めました。チョウザメの養殖を始めたきっかけは当時、つくば市にあまり特産品がなく何かつくば市で有名になるものが出来ないかというところから古代魚であるチョウザメに目をつけました。当初、掘り当てた筑波山麓地底60mから地下水を汲み上げチョザメ飼育事業のスタートしました。

 初めは苦労の連続で試行錯誤の日々がなんとか形が見えてきたときに、東日本大震災があり汲み上げていた地下水が枯渇してしまいました。一度は諦めましたが、限られた水でも養殖できればと奮起しもう一度始めました。

 現在(2015年1月)の段階では、まだ食用として世に出していませんが、再来年の2017年頃には今の養殖しているチョウザメも大きくなるので食用として売っていきたいと考えています。

飯島アクアポ二クスで養殖されたチョウザメの動画

水耕栽培と水産養殖を組み合わせたアクアポ二クス

アクアポ二クス=アクアカルチャー+ハイドロポ二クスのことです。

 水産養殖業と水耕栽培事業とのハイブリッドによる次世代型の循環式エコ水産業です。アクアカルチャーとは水産養殖、ハイドロポ二クスとは水耕栽培のことです。

 チョウザメのエサ(ニジマス)の食べ残しは窒素やリン、マグネシウムが多く入っているのでもったいないと思いなんとか再利用出来ないかと考えました。また、魚の排泄物は窒素が多く入っていて植物に対しては肥料の役割を果たすことを知っていたので、これは勿体ないし水耕栽培が出来ないかと考えアクアポ二クスを始めました。

 チョウザメの事業と同じく水耕栽培も試行錯誤しながらもたくさんの方に支えられながら自分のやりくりできる資金のなかで自分の考えを随所に取り入れながら作り上げました。

飯島アクアポ二クスで栽培されたフリルレタス 島アクアポ二クスで栽培されたワサビ

フリルレタス

わさび

飯島アクアポ二クスで栽培されたトマト 飯島アクアポ二クスで栽培されたクレソン

ミニトマト

クレソン

アクアポ二クスで復活させた内藤とうがらし

 飯島アクアポ二クスでは、絶滅危惧種である内藤とうがらしを水耕栽培で復活させるべく栽培しました。せっかく水耕栽培で栽培するので変わったものを作りたいという思いから内藤とうがらしに目をつけました。

絶滅危惧種である内藤とうがらしを水耕栽培で復活させることに成功しました。

 大変だったことは、とうがらしの種をとりだすことでした。素手でとうがらしから種をとりだすと目が痛くなってしまい匂いがついてしまいます。そこで、とうがらしの種を取り出すための機械を自分で製作しました。後ろにファンを設置したり工夫をしました。

絶滅危惧種である内藤とうがらしの種を安全に取りだせる機械

【とうがらしの種を取り出す自家製の機械】

オリジナルの七味とうがらし

 現在は試作段階で水耕栽培で栽培したとうがらしと乾燥させた福来みかんの皮をブレンドした七味とうがらしを作っています。今後の展望としては古民家の蔵を利用して加工所を設置して、そこで来ていただく方が自分だけのマイ七味とうがらしを作れるようにしていきたいと考えています。

絶滅危惧種である内藤とうがらしと福来みかんの皮を乾燥させてブレンドした飯島アクアポ二クス特製の七味とうがらし

【飯島アクアポ二クスで試作段階の福来みかんの皮をブレンドした七味とうがらし】

飯島アクアポ二クスでじわじわ人気が出ている美食同玄米

飯島アクアポ二クスでじわじわ人気が出ている美食同玄米。女性に特に人気です。

 水や土、そして気候風土に恵まれた筑波山麓で育まれた玄米、「美食同玄米」をご紹介します。この玄米はもちもちした食感でとても美味しく、ポリフェノールは通常のお米の5倍でビタミンB1とビタミンB2も豊富に含まれています。お米2合に対して美食同玄米1合の割合で食していただくのが飯島アクアポ二クスがお勧めする食べ方です。私たちが自信をもって提供できる地元産の玄米です。当家に直接足をお運びいただいても即売いたしますし、また電話やファックスでも御注文頂けます。

飯島アクアポ二クス代表の飯島朗のプロフィール

飯島 朗(いいじま あきら)

 東京農業大学農学部農学科遺伝子育種研究室を卒業後、郵便局を25年就職して退職。

 現在は、チョウザメ養殖で地域起こしの養殖責任者としてNPO法人アクアポ二クスを広める研究会の理事長をしています。

NPO法人アクアポ二クスを広める研究会の理事長としての肩書もある飯島アクアポ二クス代表の飯島朗

 「今までは水質浄化にこだわった野菜を植えてきましたが、培地を増やし生産性を増やしていきたいと考えています。ビニールハウスの有効利用および循環型食糧生産システムの開発、地域おこし、地域ブランドの確立、新規加工食品、そして新たなる「つくば新水族観光資源」の開拓等をキーワードとして私たちは今後も一層奮闘努力して参ります。」

飯島アクアポ二クスの施設概要

項目内容
施設名飯島アクアポ二クス
代表者飯島 朗
所在地茨城県つくば市国松1014-1
連絡先TEL:029-866-0957
FAX: 029-866-0957
営業時間平日6:00~20:00
土日6:00から20:00
定休日不定
URLhttp://www.tsukubakunimatsuiijimakominka.jp/

アクセスマップ

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取材編集者からの後記

学生たちの研究・見学の場でもある飯島アクアポ二クス

 千葉県流山市と千葉市からやってきた中学生が飯島アクアポ二クスさんに見学しに来て、実際に小さな水槽で水耕栽培を研究して賞を受賞したという報告のお手紙をいただいたり、地元の小学生が興味を持ってくれて見学に来てくれることが楽しみでもあるそうです。

アイディアマンである代表の飯島朗さん

 飯島さんの信念は「実践は経験なり」です。


「自分が考え付いたアイディアをまずは実践し、形にしてみるところから始めます。成功するにせよ、失敗するにせよ、そのノウハウは蓄積するので、次の問題にさしかかったときの道しるべになります。」


 飯島アクアポ二クスさんを見学させていただき、飯島さんのアイディアでつくられたものが多くあるのに驚きました。太陽光でとうがらしや福来みかんを乾燥させる『おひさまドライヤー』100円ショップで売っている網でつくった藻類をとるネットなど様々なものがありました。飯島さん曰くこの藻類をとるネットは大発見でこのネットで底をすくうと次の日に藻類がまとまっているので藻類除去の手間がだいぶ省くことができたそうです。これからの飯島アクアポ二クスさんの活動が大変楽しみです。

【上画像】福来みかんやとうがらしを乾燥させるためのおひさまドライヤーです。太陽の位置によって方向を変えられるよう工夫しています。飯島さんとアクアポ二クスの活動に賛同してくださった製作し完成しました。筑西市、筑西市商工会、エコの木プロジェクト部会と一緒に協力しあって活用法の開発を行っております。

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