
賃金の本当の課題がシンプルに見えてくる
“賃金とは何か”を一旦難しく考えてみると
本当の課題がシンプルに見えてくる
現実を軽視した姿勢は逆効果さえ起こす
レポートの趣旨とポイント
今月のマネジメント・レポートは《世の中の動きを捉えて“身近な”課題から解決するシリーズ》第8号として、“賃金問題”をとりあげました。
ただし、制度や法律規制などの面倒な側面ではなく、“なぜ誰もが(高給取りさえも)賃金が少ないと不満を持つのか”という素朴な疑問から、現代的なマネジメント視点に迫ろうとしています。
特に景気の回復と、団塊の世代の大量定年退職で労働市場が厳しくなる中、今のうちに捉えておくべき重要テーマとしてご検討くださいますよう、お勧め申し上げます。
本レポートが、御社の経営をお考えの際の一助になれば、幸いです。
賃金マネジメントの3ステップ
今月のHMレポートは、“賃金とは何か”を一旦難しく考えてみると本当の課題がシンプルに見えてくるとして、5枚にとりまとめました。
賃金制度を実施されない場合は、まさに本レポートは賃金制度にスポットを当てたマネジメントの話であり、マネジメント自体を考察する上で、示唆に富む話ではないかと考えています。
経営者の不用意な言動が従業員の際限のない欲望に火をつけているという検証を行い、その気付きを、賃金マネジメントの第1ステップとしています。
更に賃金マネジメントの第2ステップは、将来の希望(先行き賃金が上がる)を語るなら、あいまいに語らず制度に語らせよう! というメッセージにしています。
経営者が自分ですべてを説得できないなら、制度の助けは不可欠だからです。
賃金制度の重要性の一つが、ここにあると言えるでしょう。
ただし、制度化するなら秘密主義は似合いません。
そのため、第3ステップは、会社業績の共有になるわけです。
今月のメッセージ
今月のレポート・メッセージを、ややスマートにフロー図化すると、以下のとおりです。