
背中を見て育つ から考察する準備と後始末
学生時代の“思い出”から気付く
“準備”と“後始末”の今風の効用
ある“二世経営者”のお話
今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント
今月のマネジメント・レポートは、【 総務的発想の新戦略経営シリーズ 】第12話として、改めて“言い古された言葉の意味”とその変化を考えてみました。
それは「俺の背中を見て育て!」という言葉について、“準備”と“後始末”という観点から、考えさせられる事象に出会ったからです。
なぜこの「俺の背中を見て育て!」という言葉が聞かれなくなったかを考えると、世の中、あるいは経営のあり方の“変化”が実感でき、その実感が、新たな視点に光を当ててくれるようにも思えました。
今月のテーマが、御社マネジメントに、少しでもお役に立てば幸いです。
準備と後始末が事の成否を左右する
ごく普通に“準備”とか“後始末”と言うと、あまり重要な仕事に見えず、新米や下っ端の業務だとされがちです。
しかし実は、“準備”が事の成否を左右し、“後始末”が今後を決める重要な要素なことは疑う余地がありません。
言葉にすると、当たり前過ぎるのですが、当たり前だからこそ、余計に、見失われやすい可能性があります。
しかし、本当に優秀な組織や“できる経営者”は、“準備”や“後始末”こそが他者には任せられない重要事項だと、ご存知なのではないでしょうか。
その1つの事例を、レポート化して訴えてみました。
総務機能のポジション
“男性的⇒女性的”、あるいは“表方的 ⇒ 裏方的”という言い方をすると、裏方や世話役に徹する総務は、今後の大きな変化の中で“評価されるべき機能”に他ならないことに気付きます。
もちろん、全ての総務担当者が主役になるわけではなく、総務機能の全てがマネジメントの中核に座るわけでもありません。
しかし、
“働きやすい環境”を作る機能は、今後ますます、極めて重要な“マネジメント・テーマ”になるとともに、真っ先に思い浮かべる“経営話題”になる必要があるように想像します。
しかも、経営者が総務的機能を使いこなすという発想に留まるのではなく、経営者自身が“総務機能を身に付ける”必要がある点が、特に重要なのでしょう。
今月のメッセージ
かつて、学生が教室で“実験”をする際に、せっせと“準備”して“後始末”まで行っていた准教授が、今ではテレビに出るほどの有名人になっていたという話を、ある経営者に伺いました。
そして、そこには“複雑化した現代”における経営のあり方の“ヒント”があると言うのです。
経営者が、“俺の背中を見て育て”という姿勢をとれた頃と、いったい何が変わったのでしょうか・・・。