部下指導や組織を率いて業務改善を果たすヒントがこのレポートにあります

自主性を捉え直す必要がある小さな仕事の多い現代

“小さな仕事”ばかりが増えがちな昨今
“自主性”の意味が変わってきた?
実践業務と人材教育を同時並行で実行する

今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント

 今月のマネジメント・レポートは、【 総務的発想の新戦略経営シリーズ 】第13話として、従業員の“自主性の意味”をテーマにしました。

 従業員の自主性を信じて“仕事を任せる”ことができるのは、管理がしやすい“大きな仕事”に限られるかも知れません。

 小さな仕事が増え、いちいち管理ができなくなると、自主性は“勝手”な行動にも繋がりやすいのです。

 そんな現代環境の中で、従業員の“自主性”は、どのようにとらえ、どのように養えばよいのでしょうか。

 ある経営者の事例から、改めて“自主性”を見直したマネジメント・レポートを、今月はご用意しました。

 今月のテーマが、御社マネジメントに、少しでもお役に立てば幸いです。

活力のある組織の特徴は相互理解

 経営レポートの内容から言えば、これは“自主性”の問題ではなく、組織マネジメント自体なのかも知れませんが、“ヒト”問題から視線が外れないよう、
 あえて“自主性”という言葉にこだわってみました。

 申し添えておくべきことは、活力のある組織ほど、お互いが何をしているか知っているという現実かも知れません。

 逆に、ぎくしゃくしている組織や、先行きの展望を失った会社では、
 従業員は社長が何をしているか知らない、
 社長は従業員の仕事内容を把握していない、
 互いに隣の人の仕事に無関心というケースが多いということです。

 そして、それは、不活性だから互いに閉じこもるのではなく、互いに閉じこもるから不活性になると“知る”べきなのかもしれません。

孤立すると心も頭も凍りつき悪影響が

 私たちは、孤立すると心ばかりではなく、頭も凍りつきます。

 何もできそうにない気分になるのです。

 そして、不安や懸念、猜疑や嫉妬など、よろしくない気分に心身全体が支配されて行くのです。

 ムダなように見えても、互いに業務内容などを公開して、情報交換すると、それだけでも“孤立感“は減少し、気分が変わります。

 “自主性”などという難しい話をしなくても、社内交流の効用を語ってもよいのかも知れません。

 特に、様々な意味で、社内交流が薄れている昨今、他者に関心を持つことは、経営者が“その気”になって率先しないと、なかなか実現しないテーマになってしまいました。

社内交流のためのイベントの効果は?

 イベント的に社内交流を行い、相互理解を深めていく作戦もあるでしょう。

 しかしながら、社内イベントは日常的に取り組む課題ではなく、注意を要します。

 もちろん、イベントの効用は否定しませんが、日常変わらなければ何も変わらないという意味では、やはり、業務の進め方の改善自体に向かうべきなのでしょう。

 日常の積み重ねこそが、業務改善の近道であり、その工夫を皮膚呼吸までさせられるレベルまで徹底できているか否かが重要だと考えます。

今月のメッセージ

 昨今の“自主性”には“仕事を任せられる安心感”以外の要素が重要になってきているようです。

 それは、業務の複雑化の中で、単純に任せられる仕事が減る反面、従業員が“自分のカを十分に発揮していない”ケースが増えているからでしょう。

 逆に、現代的な“自主性“は、持てるカを十分に発揮することだと考えると、従来とは異なる経営ポイントが見え始めるかも知れません。


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