部下指導や組織を率いて業務改善を果たすヒントがこのレポートにあります

現場に即した指標を工夫すれば競争原理は有効になる

改めて見直す伝統的な組織活性化策
競争原理はどこまで有効か?
競争しない“風潮“が当たり前になる中で

今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント

 今月の経営マネジメント・レポートは、《総務的発想の新戦略経営シリーズ》第22話として、『改めて見直す伝統的な組織活性化策 “競争原理”はどこまで有効か?』として作成しました。

 “競争”は、確かに“本気”や“やる気”を呼び起こす効果的な方法の1つです。

 しかし業務が多様化し、相互“比較”が難しくなる中、徐々に“社内競争の場”が小さくなっているのではないでしょうか。

 そして、それが“組織活力低下の原因”だと指摘する人もいます。

 ただ、現在のような状況下で、シンプルな“競争原理”を組織に持ち込むことは可能なのでしょうか。

 今月は『“競争原理”はどこまで有効か?』をテーマにしたマネジメント・レポートをご用意しました。

 本レポートの内容が、御社マネジメントに少しでもお役に立てば幸いです。

 以下で当経営マネジメント・レポートの一部をご紹介いたしましょう。

互いの競争心が乏しい時には従業員活力も弱い

1》従業員に“優劣”をつけにくい環境

 まったく同じ“試験”を受けると、そこには誰がどう見ても、明らかに優劣がつきます。

 しかし、皆がそれぞれ、内容が違う試験を受けたとしたら、試験の点数がどうであれ、優劣はつきにくいでしょう。

 特に今、企業組織は“後者”つまり、従業員の“優劣”が分かりにくい状況にあると指摘される経営者がおられます。

 個々人の業務内容が“多様化”しているからです。

 そして、その指摘は、だから組織活性化が難しいのではないかという問題提起につながるのです。

 今月は、そんな問題提起をされたA社長のお話を、ご一緒に考えたいと思います。

2》ある高級和菓子チェーンで…

 ある高級和菓子のチェーン店で、店員のサービス調査をしたことがあったそうです。

 それは、市場調査会社のA社が引き受けた顧客満足度調査だったのですが、それが意外な展開を示してしまいました。

 ただ“意外な展開”の話の前に、サービス調査の内容から見ておくことにいたしましょう。

 A社が提案した“調査”は、かなり大胆なものでした。

 和菓子を購入した顧客に、小さな(A5サイズ)用紙を渡し、そこで店のサービスに関するアンケートを求めたのです。

 その内容は、お菓子の説明が十分かとか、不満点はないかなどを聞くものでしたが、回答者には“新作和菓子をサービスする”という企画が受け、多数のアンケートが集まりました。

3》一石二鳥の企画だったが・・

 和菓子店にとっても、アンケートで顧客の声を聞くだけではなく、新作和菓子を試してもらう機会が生まれる上に、結果として新作和菓子に“興味がある”顧客をリスト化できるわけですから、企画自体、興味深いものでした。

 ただし、もちろん、顧客に名前を書かせるのではありません。

 アンケート用紙と新作和菓子を交換する際、店員がアンケート用紙の裏に、顧客の特徴や、知っているなら名前を記載したのです。

 その結果は、かなり有効な“顧客データ”になりました。

単純に見える競争でも導入が難しくなった現代

1》顧客の“評価データ”に疑念が出た?

 ところが、チェーン店の間で、特に店員の態度やサービスでかなり大きな差が生まれたのです。

 そして、その差は、やはり“売上に比例”する形になっていました。

 つまり、店員サービスが好評なほど、その店の売上も多かったということです。

 そのデータを起点に、A社では、チェーン各店の“サービス指導”をする予定でした。

 それが、結果発表の店長会は“意外な展開”になってしまったのだそうです。

 アンケート結果の悪かった店の店長が、その口火を切りました。

2》“公平”でなければ“結果”は受け入れられない!

 その店長の“主張”内容を要約すると、まずは売上に関し、店の売上は地域性を反映している。自店は価格志向が強い客層が住む地域にあるから、高級菓子が売れない分、売上が少ないというものでした。

 一方、サービス内容評価に関しては、そもそも“菓子の説明”など客が必要としていない項目があったと指摘するわけです。

 そのチェーン店の経営者は、店長の“分析”を受けて、その店長を叱責するのではなく、いきなり同席していた調査会社のA社長を振り向きました。

 A社長はびっくりしたそうです。その目は『これは適切な調査だったのか』と言いたげだったからです。

3》従業員に競争を強いるのが難しい…

  • 『顧客の声を、もっと素直に受け取るべきではないか』
  • 『理屈を言う前に結果を見るべきではないか』

 と説明するA社長に、チェーン店の経営者は、今回は店の比較が目的ではない。皆、気がついたことをその店なりに指摘して欲しいと、“逃げ腰”発言をしてしまったのです。

 これでは、“店長の競争心を刺激して優良店のサービスを真似させる”というA社長の思惑が実現しません。

 チェーン店の経営者とも、“店舗間の競争心を刺激して、チェーン全体のサービス向上を図る”という“考え方”では、事前に合意を得ていたはずなのです。

 店長会議は、予定通りには展開しませんでした。

続きはレポートの中で

 この話は、次のように展開されていきます。

  • 実際に競争原理導入を難しくしている要因は?
  • 難しい中で競争の効用を生かした“ある提案”
  • 個人成績の単純比較が難しい業種や現場では・・・

 競争原理を現場に上手に展開し改善を図る工夫について述べてあります。

 続きはレポートをダウンロードしてお楽しみ下さい。


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