部下指導や組織を率いて業務改善を果たすヒントがこのレポートにあります

日本的な貢献が分かると組織貢献力を引き出せる

従業員の組織“貢献”意欲が低下?
貢献姿勢を引き出せない最大の理由
大震災で明らかになった? 日本人の基本的特性

今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント

 今月のHMレポートは【総務的発想の新戦略経営シリーズ】に続く【改めて“ヒト”と“組織”を考えるシリーズ】第6号は、『従業員の組織“貢献”意欲が低下? 貢献姿勢を引き出せない最大の理由』として作成しています。

 未曾有の大災害である『東関東大震災』は大きな爪痕と同時に、さまざまな検討材料を我々に与えてくれました。

 日本人の社会参画・貢献意識の強さは突出し、民度の高さを実感いたしました。
 しかしその意識が企業経営に向いていかないと感じることもあるようです。

 “ボランティアに参加して社会貢献したい”という人は多いのに、その“貢献意識”がなかなか会社に向かわないと指摘される経営者がおられるわけです。

 

 しかし、本当にそうなのでしょうか。そして、従業員の“貢献意欲”を引き出すのは、本当に難しいことなのでしょうか。

 ある企業の“事例”をご紹介したいと思います。

 本レポートの内容が、御社マネジメントに少しでもお役に立てば幸いです。

 以下で当経営マネジメント・レポートの一部をご紹介いたしましょう。

最近の報道から経営上学ぶべきこととは?

1》心の温まる話だが・・

 最近の報道で、考えさせられたことがあると言われる社長がおられます。

 大型の保険代理店を営むA社の社長です。

 それは、特に東日本大震災直後のレジャー自粛報道から始まりました。

 たとえば、大きな被害を受けていない地域や、そもそも被害がなかった所でも、震災直後、歓送迎会や旅行などのイベントが自粛されたというものです。

 同様に、インターネットでは、お菓子を買おうとコンビニに行った少年が、レジで迷ったあげく、お金を募金箱に入れ、お菓子を棚に戻した話が紹介されていました。それ自体は本当に、心温まるお話です。

2》流れが変わった!

 ところが、4月の中旬以降、この傾向が大きく変わります。

 たとえば花見やレジャーの自粛は、経済停滞につながるばかりで、被災地の“復興”の役には立たないという報道が目立ち始めたからです。

 もちろん、すべての自粛が解除されたわけではないでしょうが、自粛ムードは大幅に緩和されたようにも感じます。

 そして、A社の社長は、ここに今日の経営者が学ぶべきことがあると言われるのです。

 その学ぶべきことは、大きく2つに分かれるようです。

3》経営上で学ぶべきこと?

 2つのうち1つ目は、私たちが、基本的には他者の役に立ちたいと考える傾向が強い性質を共有しているということだそうです。

 それは、今次の震災で、世界中を驚かせたことのようです。

 しかも、“役に立ちたい”というだけではなく、自分が“他者のジャマ”にならないよう、非常に多くの人が、駅など混雑する場でも(自然に)整然と並ぶ姿に対しては、『自国ではあり得ない』という諸外国のコメントもありました。

 すべてが真実かどうかは分かりませんが、私たちは世界の中でも、かなり特殊な存在なのかも知れません。

世界的にも特殊な感覚を持っている日本人

1》思いが空回りすることも・・

 それ故かえって、役に立ちたい、ジャマになりたくないという思いが、時として“空回り”してしまうことがあるのかも知れません。

 それが“行き過ぎた自粛”につながったのではないか、と社長は指摘されるのです。

 これが2つの学ぶべきことの2つ目です。つまり、社長は、

  1. 私たちは特殊なほど貢献意欲を持つ国民である一方で
  2. 何が貢献かを見失うと極端に消極的になる傾向がある

 という2つの点を、日常的な経営でも、もっと意識すべきではないかと言われるわけです。

 それは同時に、世界的にも特殊とされた日本人を、欧米流の視点で経営して良いのかという指摘でもあるわけです。

2》アメリカン・ドリームでは・・

 たとえば、従業員に“貢献”を求める時、私たちはしばしば、貢献すれば出世する、貢献すれば報酬が得られるというアメリカン・ドリーム的な刺激をしてしまうかも知れません。

 もちろん、それが効果を持つことがありますし、何より、切羽詰った状況から脱出したい人には、特別な魅力になり得るとも言えます。

 しかし、私たちは“別の思い”を持つ傾向がありますし、特に切羽詰っていない時には、“別の思い”が強くなりやすいのです。

3》私たちの共通の思いは・・

 その別の思いとは、貢献したい(ジャマしたくない)という思いに他なりません。

 諸外国では理解できないケースもあるかも知れませんが、私たちの中では“社会や他者の役に立ちたい”と考える遺伝子が強いとも言えそうなのです。

 そんな観点に立つと、従業員の貢献姿勢に応えるには、褒賞や報酬よりも大事なことがあるように感じます。

 それは、何が会社への貢献になるか(何がジャマになるか)を明確にすることです。

 ところが、ここに“もう一つの問題”が出てしまいます。何が貢献で何がジャマになるかを明確にすべき経営陣も、同じ遺伝子を持った国民だからです。

続きはレポートの中で

 この話は、次のように展開されていきます。

  • 従業員の組織貢献を引き出せない理由とは・・?
  • 企業の社会貢献と従業員の組織貢献の意欲連鎖
  • 日本的感覚を尊重すると経営方向が見える?

 日本的な組織貢献のキーワードとは何なのか、企業の社会貢献と従業員の組織貢献の意欲を連鎖させていく、そのヒントについて述べてあります。

 続きはレポートをダウンロードしてお楽しみ下さい。


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