部下指導や組織を率いて業務改善を果たすヒントがこのレポートにあります

採用事情から明らかになる企業経営と世情の難しさ

不況なのに“採用“が難しい?
ヒト余りでは語り尽せない事情!
採用可能性を広げるための3つの視点とは?

今月の経営マネジメントレポートの趣旨とポイント

 今月のHMレポートは【総務的発想の新戦略経営シリーズ】に続く【改めて“ヒト”と“組織”を考えるシリーズ】第7号は、『不況なのに“採用”が難しい? “ヒト余り”では語り尽せない事情!』として作成しています。

 かつての不況時とは違い、最近では『ヒトが余っているはずなのに採用が難しい』という指摘を耳にする機会が増えました。

 そしてそこには、予想以上に大きな“現代的経営課題”が横たわっていると言われます。

 しかも、採用に積極的な場合も、そうでないケースでも、“今日の採用事情”は示唆に富むマネジメント材料を提供してくれるようです。

 そこで“最近の採用事情”を、身近な事例の形でまとめたマネジメント・レポートをご用意いたしました。

 本レポートの内容が、御社マネジメントに少しでもお役に立てば幸いです。

 以下で当経営マネジメント・レポートの一部をご紹介いたしましょう。

不況が人材採用の好機ではなくなった?

1》ヒトが余っているのに採用が難しい?

 『有効求人倍率が0.6前後なのに、人材が余っているという感じがしない』という経営者の方が増えているように思います。

 それは『以前の不況時のように好況時なら来ない人材が来るという状況ではない』という表現に言い換えられるかも知れません。

 今、何が起きているのでしょうか。

 その前に、有効求人倍率とは、企業の求人数を“仕事を求める求職者“の数で割ったもので、0.6とは、たとえば企業の求人60に対し職を求める人が100人いるという“ヒト余り”状況を示します。

 なお、有効求人倍率のデータは、公共職業安定所を通じた求職・求人に限られています。

2》理由や背景を事例で探る

 さて、今、かつての不況時のように、不況時=質の高い人材の獲得チャンスという形になりにくいのは、なぜなのでしょうか。

 統計ではなかなか“現場の詳細”がつかめないため、いくつかの事例を追いながら、その理由や背景を探ってみることにしました。

 1つ目は、家電メーカー製品の修理を“地域限定”で担当するA社の事例です。

 洗濯機や冷蔵庫の出張修理を担当するA社では、どうしても“土日”に業務が集中します。休日にしか在宅しない顧客が増えているからです。

 ところが『土日が忙しいと、子供の顔もゆっくり見られない』として、ある中堅社員が転職してしまいました。

3》求職者が殺到するケースでも・・・

 A社は急きょ後任の新規採用に走ったのですが、その時の役員会での感想が『何だ、人なんか余っていないじゃないか』というものだったのです。

 当然、採用は難航しました。

 2つ目は、ある生命保険会社で支社や支部単位で行う営業担当者の新規採用現場です。

 その生命保険会社では、採用後数ヵ月は“固定給”を支払い、その後歩合制に移行するのですが、求人に対して求職者が殺到するのだそうです。

 それは企業にとって、非常に喜ばしいはずなのですが、“欲しい人材との出会いが減った”のが悩みだと言います。

採用を難しくする第1の特徴:業務の専門性

1》第3の事例はサービス業

 3つ目は、業種は申せませんが、従業員数20人のサービス業C社で、『そもそも求人広告に、まともな反響すらない』そうなのです。

 C社の社長は、景気回復感があった2006年頃の方が『もっと“ヒト“を集めやすかった』とも言われるのです。

 もちろん、今もなお、有効に人材集めができている企業も少なくはないでしょうが、こうした3つの事例の中に、現代的な3つの特徴が潜んでいるように思います。

 そして、その特徴は、採用時ばかりではなく従業員の定着にも大きく影響しているのではないかと考えられるのです。

2》現代採用市場の第1の特徴

 第1の特徴は、まさに家電製品修理業のA社の事例に表れます。

 無理もないことなのですが、A社は、辞めて行く従業員の穴埋めとして、即戦力になる人材を求めていました。

 つまり、家電修理ができる人を探していたということです。

 しかも家電製品はメーカーによって違いますから、A社は始めから、非常に“狭い”条件で人材を探していたわけです。

3》以前はもっとアバウトだった!

 かつての経済成長期には、修理要員は“求む!やる気がある方”とか“未経験者大歓迎”などとして、入社後に指導教育をすることを前提に人集めが行われる傾向があったと思います。

 そのため、人集めは比較的容易だったのです。

 そして、特に不況で職を失った人が増えた時には、「よし新たな挑戦をしよう」という人材が応募してきたはずです。

 しかし、今は2つの理由で、求人条件は“狭く”ならざるを得ないのです。

 その2つの理由とは、以前よりはるかに仕事の“専門特化”が進んだため、そもそもぴったり条件に合う人が減ったということと、業務の効率化が進み、“素人を育てる”余裕が、企業内に乏しくなっているという現実なのではないかと思います。

続きはレポートの中で

 この話は、次のように展開されていきます。

  • 採用を難しくする第2の特徴:窮地にある人材
  • 採用を難しくする第3の特徴:定着への願望
  • 今“人材採用”に際して考えておくべきこと!

 採用の問題を深彫りすることは、取りも直さず組織の根本問題を解き明かすことにもなり、業務そのもののチェックとなりえますが、そのヒントについて述べてあります。

 続きはレポートをダウンロードしてお楽しみ下さい。


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