全国でも珍しい竹を使った竹工画、古河市の郷土工芸品「古河竹工画」
9月4日から7日まで開催の茨城県庁舎2階で行われた茨城県郷土工芸品展にて
古河市の「古河竹工画」 竹夢工房の梅田文雄さんに取材をさせていただきました。
「古河竹工画」は竹が本来持っている自然の美しさと柔らかさを活かして表現する、日本でも類を見ない工芸品です。
竹工画をつくるには
まず、竹を輪切りに切ってから竹の芯を取り除いて一枚の板にします。厚さは0.2~2.5mm・幅10~80mmほどです。この準備をするだけで大体1か月ほどかかるそうです。
以下のような板状の竹材にしていきます。
準備が整った板に形の下書きをしてその形に糸鋸で切っていきます。すべて形を切り抜いたら、奥行きを持たせるために置くに見せたいものは最初に置き、手前のものを最初に置いた竹の上に置いてあたかも遠近的に見せるようにしています。
さらに、影をつけるところは炭を使って色を付けていきます。
こうして、押絵のようにすべての竹材を貼り合わせていくと見事な竹工画が完成します。
遠近法、影の作り方が絶妙です。
竹工画集
編集者の後記
これまでのものをすべて竹ひとつでここまでできるのかとただ驚かされるばかりでした。一目見ただけでは、これがすべて竹で作られていると近くまで寄って見ないと判断はつかないのではないかと思います。それほど、精細で、浮き出てくるような立体感、影の付け方など細かいところまで技術の結集を見ることができました。
竹を使った工画は全国でも珍しい工芸品ということで茨城県のみならず、全国的に日本の工芸品として広く知れ渡ってほしいです。
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