地元産の木を使った水戸市の郷土工芸品「水戸やなかの桶」

 9月4日から7日まで開催の茨城県庁舎2階で行われた茨城県郷土工芸品展にて水戸市の「水戸やなかの桶」 友部桶製造店の友部次男さんに取材をさせていただきました。

会場の様子

 水戸やなかの桶は昔ながらの竹のタガをはめる伝統技術を継承しており、豊かな木の香り、自然の通気性や保湿性を生かした樽や桶を製作しております。

水戸やなかの桶
水戸やなかの桶

職人としての誇り

 製作には職人ならではのこだわりと工夫がなされていました。
友部さんにお話を伺うと誰もやらないようなことを考えて制作に励んでいると
おしゃっていました。

こだわりの桶

 例えば、この桶は形が小判形になっておりこの形にするのに大変な技術を要するとのことでした。桶の裏側には伝統工芸の番号がついており、非常に工法が難しい長年の匠による技術でもって成し得る技なのだと感じました。
これにご飯を入れておくと普段の電子ジャーで保温しているご飯を食べるよりも数段美味しくなるとおしゃっていました。

オリジナルの鍋蓋

 こちらは鍋蓋です。見てみるといくつも穴が開いており、それは鍋の上記を逃がすためにものであり、意匠をこらしたオリジナルの作品だそうです。このふたの裏側には溝が彫ってあり、この技術は誰にもまねできないそうです。

 また、桶の木目によって塩分が漏れるものがあったり、まったく漏らさない木目のものがあります。縦の木目は塩分が漏れてしまうため、ぬか漬けなどの保存する樽や桶には不向きだそうです。逆に横の木目は塩分が漏れないとのことで保存食を作るには適しているそうです。それぞれの用途に合わせて使っていくのをお勧めすると友部さんはおっしゃっていました。

やなかの桶作品集

やなかの桶

やなかの桶

水戸やなかの桶

水戸やなかの桶

編集者の後記

 友部さんを取材させていただいて、仕事をしていて大切にされていることは何ですかと尋ねたところ、「誰にもまねされないものをつくること」とおっしゃり、妥協のないまさに職人としての仕事をされていらっしゃると本当に思いました。
原料となる木自体も長野県など現地まで赴き、自分の目で見て仕入れるとのこと。そういったこだわりが製品まで行きわたり、孫の代まで使うことのできるものとして多くの人から支持されて今に残っているのではないかと思いました。
伝統の技が水戸市にありとこれからも絶やさずに「水戸やなかの桶」の伝統を続けていってほしいと願いばかりであります。